【上級ジャムスタンダード】 all the things you are  オールザシングスユーアー

毎回ジャンルを超えたスタンダードナンバーをオススメしているこのブログ。

今回は美しくシンプルなメロディを持つが、
実はプレイヤー泣かせなコード進行目白押しの
「オールザシングスユーアー」をオススメします!

ジャズのスタンダードとして有名ですが、
今では様々なビート、アレンジでセッションされています。

そんなオールザシングスユーアーを
セッション的視点から特徴をまとめると、

1 コードトーンやテンションを上手くつないだ、
  シンプルだが綺麗なメロディが特徴。
  一度聞いたら忘れないくらい、メロディが立っている。
2 転調の嵐!まず間違いなく一発で弾き切ることは不可能。
  合計にして6回ほど転調を繰り返すので、
  高度なコード解釈力とコードに沿って滑らかなアドリブをする
  スケール力の両方が必要となる。
3 これだけややこしいコード進行なのに、
  割と速いテンポで演奏されることが多い。
  また、4ビートだけではなく、ボサノバやラテン、
  時にはファンクなどリズムアレンジも多い。
  そして、イントロとエンディングのリフが、
  リズム的にトリッキーで多くの人がつまづくポイントである。

ちょっと聴いた感じでは、
なんだか綺麗でいい感じの曲だなぁ、位の印象を受けます。

が、実際アドリブするとなると、
プレイヤーには容赦なく過酷な地獄に化してしまう曲の一つ。

それがオールザシングスユーアーです!

テーマメロディはシンプルなのに、
コード進行は転調に次ぐ転調で複雑。

それに対応するだけで一苦労なのに、
リフやリズムまで複雑で速かったりして、
取りつく島のない難曲です。

この曲をスムーズに、そして熱く盛り上げながらアドリブできる人は、
間違いなくセッション上級者といって差し支えないでしょう!



一つの目標としてとってもいい曲だし、
なにより美しい名曲なので、
是非まずは聞きこんで、そしていつかレパートリーに入れてみてくださいね。


【上級ジャムスタンダード】 take five テイクファイブ

毎回ジャンルを超えたスタンダードナンバーをオススメしているこのブログ。

今回はジャズの名曲、そして変拍子の大ヒットナンバー
「テイクファイブ」を取り上げます!

デイブブルーベック作曲によるこのナンバーですが、
とってもお洒落で、それでいて程よくパンチもあって、
セッションでも良く取り上げられる名曲です。

でも、聞くだけならまだしも、
この曲でアドリブをするとなると大きな壁が生まれます!

そんな壁も含めて、
セッション的な視点から特徴をまとめると、

1 5拍子という変拍子が基本となっている!
  4拍子に慣れた人だと、必ずアドリブしていて拍がずれていってしまいます。
  これが、この曲のポイントであり、最大の難関です。
  何より、5拍子になれないと、絶対にアドリブはできないという、
  プレイヤーにとっては大きな壁があります。
2 ABA形式と構成自体はシンプル。
  5拍子になれさえすれば、構成を覚えるのは簡単でしょう。
3 基本Aメロの2コードでできている。
  Bサビでコードの動きがあるが、アドリブに入ると、
  Aメロの2コードのみで展開されることがほとんどなので、
  コード進行自体もどちらかというと簡単。

という訳で、
最大の壁はこの曲の魅力でもある「5拍子」だったのです!

逆に、この変拍子に慣れてしまえば、
コード進行もほぼ一発で対応できる内容だし、
構成もABA形式とシンプルなので何の問題もありません。

とにかく5拍子の上で、拍を狂わせずにキープし続けて
アドリブをとることができればOKなのです!

と簡単に書いていますが、これがなかなか難しい。

実際のところ、5拍子が難しいのではなく、
長年染み付いた4拍子の感覚が抜けないために、
多くの人がつまづいているようです。

最初についてしまった癖を直すのは、
新しい癖を付けるよりも難しい!

そんな風に人間の体はできているようです。

でも、この曲の冒頭の5拍子リフを良く聞いて、
何度も歌いながら練習していけば、
少しづつ慣れていきます。

また、変拍子に慣れると、
なぜか基本の4拍子のグルーヴも良くなる!
という不思議な特典も付いてきます。

何より、5拍子の酒脱なフィーリングが気持ちいい名曲なので、
是非レパートリーに入れてみてくださいね。


【上級ジャムスタンダード】 donna lee ドナリー

毎回ジャンルを超えたセッションスタンダード曲をオススメするこのブログ。

今回はジャズセッションでは定番の、
でもプレイするのはかなり難しい「ドナリー」を取り上げます。

まずこの曲は作曲の時点で複雑な因縁があり、
かのジャズの帝王であり
トランペット奏者のマイルスデイビスが作曲したと言い張っているのですが、
実際は当時のマイルスが所属していたバンドのマスターである
アルトサックス奏者のチャーリーパーカー名義になっています。

マイルスが作ったのに、そのクレジットをピンはねされた!
という具合になっているのですが、話の真相は定かではありません。

さて、そんな複雑な生み出され方をしたこの曲、
実際にテーマメロディを演奏してみるとわかりますが、
これ自体もかなり複雑!

セッション的特徴をなるべく複雑にならないようにまとめてみると

1 とにかくテーマのメロディが複雑!
  このメロディ自体がコード進行を表現するような複雑な手法で作られていて、
  テーマと言うよりアドリブのメロディの様な感じ。
2 コード進行はジャズでよくある型のオンパレード。
  基本を学ぶにはいい感じです。
3 ただし、かなり速いテンポで演奏されることが多い!
  コード進行はジャズの中では普通の難易度だが、  
  速いテンポと複雑なテーマが上級スタンダードに選考された最大の理由です!

と言った感じで、
とにかくテーマをプレイするのが難しい!

いわゆるビバップというジャズのアドリブの手法で、
単音のメロディだけでコード進行を表現しようとしています。

なので、音が激しく上下したり、リズムがかなり詰め込まれていたりと、
このテーマを覚えるだけでも一苦労。

さらに、かなり速いテンポで演奏される傾向があり、
このドナリーをどれだけ早く演奏できるか?
で、どれだけその人にテクニックがあるか見極めていた時代もあったそうです。

逆に、コード進行はジャズ的進行のオンパレードなので、
慣れればそんなに難易度は高くないです。
これだけが救い。(笑)

なんにせよ、プレイするのは難しいが、
できたらかなりカッコ良い上級スタンダードの名曲!

様々なバージョンがありますが、
ベーシストのジャコパストリアスのものや、
やはりチャーリーパーカーのものが有名です。



是非レパートリーに入れられるようにチャレンジしてみてくださいね。


【上級ジャムスタンダード】 some skunk funk サムスカンクファンク

毎回ジャンルを超えたスタンダードナンバーをオススメするこのブログ。

今回はファンキーインストの名曲「サムスカンクファンク」を取り上げます!

ブレッカーブラザーズによる「へヴィーメタルビバップ」
というアルバムに収録されていたこの曲。

アルバムタイトル通り、バリバリのジャズミュージシャン達が、
当時最先端だったフュージョン様式を取り入れ、
まさにへヴィーメタルな音圧でジャズバリの多彩なアドリブをしまくった、
時代を変えた名盤です。

そんなアルバムの中でも代表曲と言っても過言ではない「サムスカンクファンク」

セッション的な視点から特徴をまとめると

1 高速ファンクのリズム&グルーヴで押しまくり!
  リズム隊にはこのファンキーな高速グルーヴをキープし続ける仕事が生まれます。

2 コード進行自体はほとんど一発。
  構成ごとに一つづつコードが変わっているだけなのでシンプル。
  しかし、その分テーマメロディが激複雑です!
  16音符バリバリで、切れのあるキメフレーズの連発で、
  まずはこのテーマを弾き切ることが最初の難関となるでしょう。

3 アドリブはコード1発のファンクなのでなんら難しことはありません。
  ただし、ソロの終わり、テーマの途中など、
  随所に超難キメパートが待ち構えているので、
  調子にのって弾きまくり、周りが聞こえなくなると、簡単に置いて行かれます。

という訳で、何しろテーマが難しい!
いきなりハイテンションのキメから始まり、高速ファンクグルーヴにのって、
トランペットとサックスのハイレベルなアンサンブルの
複雑なテーマがスタートします。

まずはこのテーマをしっかり演奏できるかが初めの難関です。

とってもスピーディで、破壊力があって、かっこいい曲なのですが、
セッションでやるとなるとなかなか難儀です。

でも、テーマとキメさえ攻略できれば、
アドリブ自体はコード一発のファンクなので安心。

管楽器をそろえて、この曲をセッションすると、
会場が一つになって燃え上がること間違いなし!

苦労して練習するだけの価値はある曲だと思いますので、
是非チャレンジしてみてくださいね。


【上級ジャムスタンダード】 giant steps ジャイアントステップス

毎回、ジャンルフリーで様々なセッションスタンダードをオススメするこのブログ。

今回はジャズの超難曲の一つ、
ジョンコルトレーン作曲による「ジャイアントステップス」を解説します!

一見普通に綺麗な曲ですが、
演奏者にとってはこんなに地獄な曲もそうそうない。

出てくるサウンドとは裏腹に、
ソリスト泣かせな、まさに上級スタンダード!

なぜこの曲がそんなに難曲なのか!?
ちょっと特徴をまとめてみましょう。

1 何よりも、予想外の転調をコロコロ繰り返す難解なコード進行!
  別名コルトレーンチェンジとも異名をとるこの進行に沿って、
  アドリブをするのはかなりの訓練が必要です。
  かつ、かなりの激しい転調なので、100%スケール一発で乗り切ることは不可能。
  初心者には、全然ごまかしのきかない、まさに難曲です。

2 激しい転調コード進行に追い打ちをかけるように、テンポもかなり速い!
  転調に対応するだけでも大変なのに、原曲のテンポはかなり早めです。
  テクニックはもちろん、素早いテンポでの転調に対応する
  頭の中の処理能力が、高いレベルで要求されます。

3 楽なのはドラマーだけ。(笑)
  激しい転調の影響を受けずに、割と自由にプレイできるのはドラマーのみ。
  ドラマーにとっては、ただのちょっと早い4ビートの曲なので、
  力まずに、周りをサポートするイメージで演奏することが求められるでしょう。

と言った感じで、
ドラマー以外には優しくなさすぎる難曲なのでした。

実際、コルトレーンの原盤に入っている
ピアニストは、あまりに予想外で激しい転調コード進行のため
アドリブが途中で止まってしまっています。

超一流のジャズピアニストも、
初見ではほとんど対応できなかった!という、
難曲を象徴するようなエピソードです。

でも、この曲がそつなく演奏できたら、
あなたのハーモニー感覚、メロディ感覚、リズム感覚、
等々、総合的にセッションに必要な能力が鍛えられてきた証拠。

一つの試金石として、
是非この難曲にもチャレンジしてみてくださいね。


【上級ジャムスタンダード】 spain スペイン

毎回ジャンルを超えたスタンダードナンバーをご紹介するこのブログ。

今回は上級編として初のオススメ!
ジャズ/ラテン系の超名曲「スペイン」を解説します。

ジャズピアノの巨匠チックコリア氏による作曲で、
スペインの土着音楽からの影響と当時のジャズの
クロスオーバーで自由な感性が程よくマッチした名曲と言えるでしょう!

さて、この曲もセッション的視点から特徴をまとめていきます。

1 イントロ、テーマの最後など、  
  いたるところに複雑なキメが満載!
  まずはこのキメをしっかり弾けることがこの曲の第一の難関。
2 コード進行もスパニッシュ的な進行とジャズ的進行が
  混ざった意外に複雑な構成。
  スケール一発でも弾けるが、一発だとなかなか雰囲気が出ない、
  クレバーな展開が必要なコード進行。
3 リズムはもちろんラテングルーヴ!
  かなり早いテンポで演奏されるので
  リズム隊にはかなりの安定感が必要。

このような感じで、
なかなかに一筋縄ではいかない曲です。

まずはキメをしっかり練習すること!
イントロのキメと、途中に出てくるキメの2種類があるので、
しっかり両方とも弾き切れる状態にしておくことが重要です。

キメでこけると、曲自体が始まりません!(笑)
まずはここから練習です。

そして、次はコード進行をしっかり分析します。
ジャジーな進行の中に、一部スパニッシュ特有の進行が入ってくる感じで、
一見普通なのですが、よく見るとなかなか手ごわいです。

また、その気になればスケール一発でも行けてしまうので、
慣れていない人は、その手で乗り切ろうとしますが、
しっかりコード進行を把握してアドリブしている人と比べると
そのサウンドの差は歴然。

この辺も、非常に上手くできていると言わざるをえないでしょう。

最後に、やっぱり決め手はリズムです!

いわゆるラテン系のグルーヴで、
かなり早いテンポでプレイされます。

リズム隊の人は、このリズムパターンを
まずは安定してプレイできる基礎力が必要です。

ラテン独特のパターンを覚えて、
コツコツ続けていくことが重要。


と、まぁ全ての側面で、
難関が待ち構えているので、
ちょっと難しい上級な曲です。

でも、なにはなくともカッコイイので、
セッションでは良く取り上げられます。

逆に、
この曲をそつなくセッションできるようになったら、
腕前はかなりのものと言っても過言ではない!


是非一つの目標としてレパートリーに入れてみてくださいね。


【中級ジャムスタンダード】 don’t know why ドンノーワイ

毎回ジャンルフリーでセッションスタンダードナンバーをオススメするこのブログ。

今回はジャジーなポップスナンバーの代表曲
ノラジョーンズの「ドンノーワイ」をご紹介します。

しっとりとしたフィーリングの中に、
素晴らしいジャズ&ブルースフィーリングを含んだこの名曲。

セッションでも、女性ボーカリストがいると
かなり高い確率で取り上げられるスタンダードナンバーと言えるでしょう。

この曲の特徴をセッション的な視点でまとめると、

1 アコースティックでジャジーなイメージがあるが、  
  実はリズム自体はゆったりとした8ビートでシンプル。
2 構成はAABA形式とこれまたシンプル。
  スタンダードナンバーの王道を行くような形式です。
3 歌ものがもちろん主流だが、綺麗なメロディなので、
  インストでプレイされることも意外と多い。

ノラジョーンズ自体がジャズシンガー的な売られ方をしたので、
ジャズのスタンダードと思っている人も多いこの「ドンノーワイ」

もちろん、そういうジャジーでブルージィな要素も入っているのですが、
何と言っても、基本のリズムは8ビート。

なので、割と多くの人が入りやすい曲だったのかもしれません。

なんにせよ、セッションでも簡単にプレイでき、かつアレンジできるので、
よく取り上げられる一因と言えると思います。

また、構成はAABAとまさにジャズスタンダードの王道の様な形。
このAABA形式を覚えると、様々なスタンダードナンバーに応用できるので、
そういった意味でも、この曲をレパートリーに入れると、
基本が身についていい感じでしょう!

最後に、基本歌もののこの曲ですが、
余りにメロディが秀逸なので、よくインスト(楽器だけ)でもプレイされます。

サックスやハーモニカなど、
管楽器プレイヤーが、それこそ歌うようにプレイする事が多いようです。

もちろん、どんな楽器でメロディラインを奏でても、
素晴らしいメロディですので、
目新しいことがなくなってきたら、是非試してみてくださいね。


ジャジーで、ブルージィで、そしてポップなメロディを持つ名曲「ドンノーワイ」
是非レパートリーに入れて、セッションを楽しんで行きましょう!


【中級ジャムスタンダード】 sex machine セックスマシーン

毎回ジャンルを超えたセッションのスタンダードナンバーをオススメするこのブログ。

今回はファンクの王道であり、Mr.funkジェームズブラウンの代表曲、
「セックスマシーン」
を取り上げます!

強烈なリズムで、聞いている人の腰を直撃するこの曲。
ジェームズブラウンと、JB’Sという彼のスペシャルバックバンドの
派手なステージングにより、
すごいインパクトを残しているこの名曲。

やはり、普通のディスクレビュー的なものは、
他のサイトで死ぬほど書かれているので、
ここではセッション的な視点から特徴をまとめてみましょう。

1 コード進行はファンクの基本であり、王道のワンコード!
2 とにかくくり返しリフの嵐。基本二つのリフで構成されている。
3 イントロの「ダッダッダッダッダッ!」というのが唯一のキメとして使われる。

そう、ファンクとはコード進行などしゃれたものはなく、
リズムでグイグイ押して、観客を躍らせるための音楽。

そんな硬派なイメージそのものの、この「セックスマシーン」。

とにかく、ドラム&ベースのリズム隊、
そしてギターのカッティングの強烈なグルーヴで引っ張っていきます。

セッションの現場でも、
この曲をプレイする時は細かいことを考えずに、
会場中をダンスフロアーにするために演奏されることが多い!

まずは超グルーヴ重視のナンバーだと意識しておきましょう。

また、ほぼ全てのパートが、
それぞれ同じパターンのリズムやリフをプレイすることによって、
複合的なリズムのうねりを生んでいるわけです。

が、大きく曲全体で見てみると、
基本2つの大きなリフで構成されています。

ですので、各パートとも、
まずは2つのリフを覚えれば、セッションには参加できるシンプルな曲です。

そして、歌の終わりや、ソロの終わりなど、
節目節目にイントロで使われる「ダッダッダッダッダッ!」
というキメが挿入されています!

このキメをしっかりバンド全員でアイコンタクトなどをとり、
息を合わせて決めると、こんなに気持ちのいいサウンドはない!

ファンクの王道の様なアレンジです。


是非、レパートリーに入れて、
腰に直撃する最高にファンキーなセッションを展開してみてくださいね。


【中級ジャムスタンダード】 autumn leaves 枯葉

毎回ジャンルを超えたセッションスタンダード曲をオススメするこのブログ。

今回はジャズの中でも割とシンプルでとっつきやすい「枯葉」を取り上げます。

もともとはシャンソンの名曲ですが、
それこそ腐るほど沢山のジャズプレイヤーに、
腐るほど沢山のアレンジの形でプレイされてきた「ザ・ジャズスタンダード」

ジャズの曲をレパートリーに入れる時に、
まず最初に上げられることの多いこの曲は、
やはりオススメのスタンダードナンバーなのでした。

「枯葉」のセッション的特徴をまとめると、

1 2-5-1というジャズ必須のコード進行だけでほぼできあがっていて、
  シンプル、かつジャズ入門として最適のフォームを持っている。
2 全体の構成はAABA形式と、これまたセッション曲としては基本的な形をしている。
3 4ビートはもちろん、ボサノバなど、様々なアレンジが可能となっている。


この曲は2-5-1というジャズ必須のコード進行の
打ちっぱなし練習場のような曲!

とりあえず2-5-1って何?という人にも、
同じコード進行が沢山出てきてワンパターンなので、
すぐプレイしやすい、ということはお分かり頂けるでしょう。

結構複雑なコード進行や構成がおおいジャズスタンダードの中でも
この枯葉はとっつきやすく、かつ基本ばかりが詰まった、
まさにジャズ入門曲なのです!

また、そんなシンプルなコード進行ばかりなのに、
上手く順番を入れ替えたり、テーマメロディを展開することによって、
AABAという、これまた基本的な構成を作っています。

この辺、作曲の観点から見ても素晴らしく基本通りの名曲。

アドリブするときも、このメロディや構成をしっかり意識すれば、
割と簡単に盛り上げることのできるナイスガイドな構成なのです。

そして、シンプルなコード&構成が故に、
様々なアレンジがいままで沢山施されてきました。

もはや、アドリブのしやすい、シンプルなコード&構成の曲は、
アレンジの宝庫である!というのは、お決まりの事実ですね。

という訳で、ジャズ入門に最適の「枯葉」



是非レパートリーにいれて、
セッションの幅を広げてみてくださいね。


【中級ジャムスタンダード】 higher ground ハイヤーグラウンド

毎回ジャンルフリーでセッションのスタンダードナンバーをオススメするこのブログ。

今回はスティービーワンダーの名曲
「ハイヤーグラウンド」を取り上げます!

この曲、もちろん原曲のスティービーバージョンで
馴染みの深い人も多いと思いますが、
逆に若者にはレッドホッドチリペッパーズ(通称レッチリ)
ファンクロックなカバーバージョンでおなじみの人も多いかもしれません。

レッチリ以外にも沢山のプレイヤーにカバーされ続けている
まさに名セッションスタンダード曲の一つ。

この曲のセッション的特徴をまとめると、

1 印象的なメインリフでスタート!
  ベーシストはこのリフをマスターすること必須。
2 リズムはご機嫌なシャッフルで。
3 AAB形式のシンプルな構成。

まずはベースのメインリフから曲がスタート!
このリフがセッションの良し悪しの全てを決めます。

このリフに乗っかる形で
ドラムやその他のリズム隊がグルーヴを作るので、かなり重要。

かつ、曲全体もグルーヴ命な感じなので、
ベーシストはしっかりこのリフをおさらいして臨みましょう。

そして、このリフのリズムはいわゆる「シャッフル」という
ハネタ感じの独特のリズム。

ブルースなどに採用されることに多い、
これぞグルーヴ!という感じのする特殊リズムです。

特にベース&ドラムリズム隊は
このシャッフルに慣れることが攻略の近道ですので、
よく曲を聴いて、掴んで行ってください。

このグルーヴが攻略できれば、
後はシンプルなAAB形式だし、コードもシンプルなので、
難しいことはありません。

とにかく、リフに始まり、リフに終わる、グルーヴ重視のご機嫌な曲。



是非レパートリーに入れて、
グルーヴ重視のセッションを楽しんでみてくださいね。


【中級ジャムスタンダード】 born to be wild ボーントゥービーワイルド

毎回ジャンルをこえたスタンダードナンバーをオススメしているこのブログ。

今回は、あの名映画「イージーライダー」のテーマソングであり、
古き良き70年代のアメリカンロックの匂いを強烈に感じる
「ボーントゥービーワイルド」を取り上げます。

ロックスタンダードといっても差支えないくらい、
知名度も、もちろんサウンドも素晴らしい名曲です。

が、やはりそういった普通のレビューは他のサイトに任せておいて、
ここはセッション的視点から特徴をまとめてみます。

1 ABABCDというパッとみ複雑な構成。
  だが、一つ一つのパートは短くコンパクト
2 コード進行はロックの王道な感じで、どのパートもシンプル
3 Dパートはいわゆる打ちっぱなしアレンジのキメパート

この曲をセッションするときに、
まず初めに確認しなければいけないことは
この特殊なABABCD構成!

一見やっかいそうですが、
実は一つ一つのパートは8小節位と意外とコンパクト。
なので、やってみるとそんなに難しくなく、かつ短い曲です。

ビビらずに、
まずはこの構成を頭に入れてからセッションスタートすることが
攻略の最大のコツです!

そして、それさえ理解できたら、
コード進行なども古きよりアメリカンロックの感じでシンプルなので、
おそるるに足りず。

ちょっとセッション慣れした人ならは初見でいけるでしょう!

そして最後のDパートはおなじみの
「ボ~ントゥービ~ワ~~イルド!」のキメパート。

メインボーカル以外のバックのメンバーは
打ちっぱなしの派手なアレンジになります。

このパートのためにそれまでがあるかのような
見事な構成で、バッチリ決まったら最高に気持ちのいい曲です。

また、アドリブソロは
Aパートをずっと回して演奏することが多く、
さらに簡単な曲となります。

ビビらず全体を把握すれば、
それほど難しくなく、かつ気持ちのいいロックスタンダード!

是非レパートリーに入れて、
メンバー全員で歌いながらプレイして盛り上がってくださいね。


【中級ジャムスタンダード】 let it be  レットイットビー

毎回、ジャンルを超えたスタンダードナンバーをご紹介しているこのブログ。

今回は世界的に有名なバンド「ビートルズ」のオリジナルナンバーで、
この曲自体の知名度もめちゃくちゃ高い「レットイットビー」を取り上げます!

この曲の素晴らしさや、聞きどころは
他のブログなどで死ぬほど書かれていると思いますので、
ここでは、セッション的視点から解説していきます。

アドリブセッションをするときのプレイヤー視点から特徴をまとめると、

1 AAB形式と構成はとてもシンプルで覚えやすい。
2 メロディが引き立っているので、そのメロディを意識しながらアドリブすると
  まとまりやすいし、曲の盛り上がりに沿ったソロが可能。
3 イントロとエンディングのキメがあるので、それだけはしっかりプレイすること!


ビートルズは割と凝った曲が多いのもよく言われてる特徴です。
(特に後期になればなるほど!)

でも、このレットイットビーは、
構成自体はとてもシンプルで覚えやすい!

また、コード進行自体も、そんなにひねりはないので、
慣れればすぐにプレイすることができるでしょう。

また、そんなシンプルなコード進行の上に、
印象的なメロディが乗っています。

もう、ビートルズのファンじゃなかったとしても、
このメロディ自体は必ず聞いたことがある人がほとんどだと思います。

その位際立ったメロディなので、
このメロディを常に意識しながらアドリブをとると、
曲のどこをやっているのかわからなくなることがなくなるし、
何より、曲の抑揚にバッチリ沿ったソロが取れます!

テンポ自体はかなりゆっくり目で、
人によってはバラードと感じる位の絶妙なテンポ。

なので、普通にアドリブすると、
リズムが揺れたり、同じフレーズを繰り返して間を埋めてしまったりと、
つまらないサウンドになりがち。

でも、この秀逸なメロディを引用しながらアドリブすれば、
そんな問題は、かなりなくなるでしょう。

以上、かなりセッション向けの名曲でもあるとおわかりいただけると思います。

が、一つだけ忘れてはいけないポイントが!

それは、「イントロとアウトロにキメがある!」ということ。

音源を聴いてもらえればわかりますが、
このキメがあるからこそ、この曲がある!

と断言してもいい暗い、印象的なキメです。

こればっかりはしっかり覚えて演奏できないと
セッション自体が始まらないし、終わらないので気を付けましょう!

素晴らしいメロディのレットイットビー
是非レパートリーに加えてみてくださいね!


【中級ジャムスタンダード】Tequila テキーラ

毎回ジャンルを超えたスタンダードナンバーをオススメするこのブログ。

今回はラテンの名曲「Tequila テキーラ」をご紹介します!

全員がご機嫌に踊りながら、
ショットでテキーラを飲み干すような現場がバッチリ似合う爽快ナンバー。

会場中で「テキーラ!」の掛け声を合わせれば、
セッションバーは必ず一体になり、盛り上がり間違いなしの素晴らしいテーマでもあります。

そんなテキーラのセッション的特徴をまとめると、

1 テーマメロディ自体が、繰り返しのリフの様なもので、
  とってもとっつきやすく覚えやすい!
2 コード進行もシンプルなくり返しで覚えやすい!
3 AB形式と構成もシンプル。しかもBの最後にはブレイクパートがあり、
  そこで全員で「テキーラ!」と叫ぶのがお決まり。

こんな特徴があります。

何と言っても、
コード進行も、テーマメロディもシンプルなくり返しなので、
メロディとかコード進行とかいうよりも、
一つのリフの様なイメージで全体を演奏し切ることができます。

とっても覚えやすくて、
その割にはラテンのリズムに乗ってご機嫌なアドリブができるので、
多くの人がプレイしたがる名曲です。

また、Bパートの最後にはお決まりの「テキーラ!」のキメブレイク!!

これが、会場中の参加者全員で決められたら、
それだけでセッションは大成功!

ソリストは、このキメブレイクに向けて、
アオりにアオって盛り上げて、観客全員を巻き込む感じにしておくのが、
理屈よりも、この曲をセッション的に成功させる最大の要因でしょう。


音源を聞けばわかりますが、
もう全員でノリノリになって踊りながらセッションしているのが
目の前に浮かんでくるような名スタンダードナンバー。


是非レパートリーに入れて、
セッション会場全体を巻き込んでみてくださいね。


【中級ジャムスタンダード】 fly me to the moon フライミートゥーザムーン

毎回、ジャンルを超えたスタンダードナンバーをオススメするこのブログ。

今回は往年のジャズスタンダードナンバーの
「フライミートゥーザムーン」を取り上げます!

これまで死ぬほど沢山のジャズマンにカバーされまくってきた
スタンダード中のスタンダードナンバー。

とてもシンプルな構成の割に、
素晴らしいメロディで個性を発揮しているこの曲。

セッション的にもプレイしやすく、かつバリエーションの付けやすい
素晴らしい名曲です。

アドリブセッションの視点からこの曲の特徴をまとめると、

1 コード進行が基本循環コードの繰り返し。
2 ABAC形式だが、BとCはほとんどコード進行が同じで、
  メロディの抑揚で差がついてるため、ソロがとりやすい。
3 4ビートはもちろん、ボサノバなど様々なリズムでアレンジされる。
  時には、5拍子や7拍子など変拍子でプレイされることもある。

そう、この曲はまず、
コード進行のパターンがシンプルです。

いわゆる循環コードなのですが、
よく見ると全編にわたって同じようなコードパターンが
ひっくり返ったり、繋がったりして繰り返されているのがわかります。

なので、覚えやすい!
これが、多くのセッションプレイヤーに愛された隠れた理由でしょう。

さらに、同じようなコード進行なのに、
メロディの抑揚が素晴らしい!

専門的な事を言うと、
メロディがそれぞれのコードの音をしっかり選びつつ、
抑揚としても素晴らしいものを持っているので、
シンプルでコード進行を感じながらも、
歌ってみるとグッとくる部分がちゃんとあります!

これが、多くのボーカリストに歌い継がれてきた隠れた理由でしょう!

さらにさらに、
かなりシンプルな曲ですが、メロディは秀逸なため、
動かせるリズム部分で大胆なアレンジが施されることが多いです。

4ビートやボサノバといった基本リズムの変更はもちろん、
ちょっと経験者になると、5拍子や7拍子、
ひどいときには15拍子など、奇抜なリズムアレンジも時折セッションで見られます。

まぁ、そんなに頻繁に変拍子などが取り上げられる訳ではないので、
参加する時は、まず基本のビートが理解できていれば心配はありません。

が、その位、リズムアレンジがしやすい曲だと
思っていいただけると誤解が少ないと思います。

なんにせよ、お洒落で熱いこの曲を
是非レパートリーにいれてみてくださいね。


【中級ジャムスタンダード】 blue bossa ブルーボッサ

毎回ジャンルを超えたセッションスタンダード曲をオススメするこのブログ。

今回はなんとボサノバ!
でも、かなりブルージーでちょっとジャズよりのボサノバ。

シンプルだけれども、よくプレイされる名曲なので、
中級レベルのスタンダードナンバーとして、今回オススメ致します!

ブルーボッサはジャズトランペットプレイヤーのケニードーハムの作曲による曲で、
やはりジャズサックスプレイヤーのジョーヘンダーソンの演奏で有名になりました。

という訳で、ジャズ畑で生まれた曲なのですが、
ケニードーハムがブラジルのリオデジャネイロを訪れた際に
強いインスピレーションを受け、その土地のリズムで作ったため、
かなりボサノバフィーリング溢れる作品になっているわけです。

と、まぁこういう普通のディスクレヴュー的な内容は他のサイトにお任せして、
セッション的な視点からこの曲の特徴をまとめると、

1 ボサノバのリズムが基調となっている。
2 AABA形式で、シンプルなコード進行でできている。
  が、Bは転調しているので、少しだけ注意。
3 Aの最後の部分は簡単なキメになっているので、忘れないこと!

もちろんセッションなので、
敢えてラテンのリズムでプレイしたり、ファンキーな16ビートでやったり、
4ビートでもろジャズにやったりと、さまざまなアレンジが施されます。

が、やはり基本はボサノバ!

ボサノバのゆったりしたリズムに、
ジャズ特有の渋くブルージーなコード進行が乗ることによって、
この曲の魅力の根幹ができています!

また、基本そういったシンプルなリズムでありコード進行なのですが、
油断するとBの部分でずっこけます!

なぜなら、B部分は半音上に転調しているからです。
でも、逆にいえば、この転調さえクリアできたら問題ない曲でもあるので、
しっかり周りを聞いて、転調に対応しましょう。

さらに、Aパートの最後の部分が簡単なキメになっています。
やはり、調子に乗って弾きまくったり、
ボサノバのフィーリングを無視してガンガン攻めすぎると、
このキメの部分でずっこけるので、
しっかりバンド全員で意思を統一して、
このキメを活かしたアドリブをすることが重要です。

しっとりした中にも、
妙に渋いブルージーさを同居した名曲ブルーボッサ。


是非レパートリーに入れて、セッションに幅を持たせてみてくださいね。


【中級ジャムスタンダード】 cold duck time コールドダックタイム

毎回ジャンルフリーでセッションのスタンダードナンバーをオススメするこのブログ。

今回はファンキーでブルージーな「コールドダックタイム」
サックスプレイヤ-のEddie Harrisの作曲ですが、納得の一曲。

エディハリス自身はサックスはもちろん、ピアノもトランペットも
様々な楽器をプレイしたマルチプレイヤー。

そんな彼のファンキーサイドが満載に詰まった曲と言えるでしょう!

セッション的な観点から特徴をまとめると、

1 ブルースの変形の様なコード進行で全て7thコードによってできている。
2 16小節1コーラスのシンプルな構成。
3 コーラス最後の2小節がブレイクになっている。

そう、コード進行はブルースの様な感じなのですが、
16小節1コーラスでかなりファンキーなリズムでプレイされます。

まさにファンキーに熱くアドリブしまくるためにあるような
シンプルな構成で、
あまり難しく考えずにバリバリ弾き倒すことが可能です!

でも、だからといって、
コミュニケーションを忘れて、自分と楽器の世界に入り込むと痛い目にあいます。

なぜなら、コーラスの最後には、
毎回バンド全員がパッととまって、ソリストがフューチャーされる
「ブレイク」の仕掛けが施されているからです!

調子にのって弾きまくると、
このブレイク部分でとんだ大恥をかきます。

でも、しっかり周りとコミュニケーションをとりつつ、
バンド全体で盛り上がれたら、
逆にこのブレイク部分が最大の武器になります!

ファンキーに、そして熱くブルージーに行きたくなったら、
間違いなくこのコールドダックタイム。


簡単なので、是非レパートリーに入れてみてくださいね。


【中級ジャムスタンダード】 I wish アイウィッシュ

毎回ジャンルを超えたスタンダードナンバーをオススメしているこのブログ。

今回はファンキーなスティービーワンダーのナンバー
「I wish アイウィッシュ」をお送りします!

スティービーの数あるアルバムの中でも、
特に名曲がおおい Songs In The Key Of Life(通称キーオブライフ)
というアルバムの中に収録された一曲です。

セッションのスタンダードナンバーになっている
スティービーの曲はとても多いのですが、
それだけ多くのプレイヤーにカバーされてきている証拠。

この曲も沢山の人にカバーされ、
新しい解釈を今でも生み出されているジャムスタンダードの一つです。

セッション的な視点でこの曲の特徴をまとめると、

1 印象的なベースリフが基本となったファンキーな曲である。
2 ABAC形式で、シンプルなコード進行、そしてキメによって、
  スムーズに盛り上がるような構成になっている。
3 A部分はほぼコード一発なので、
  この部分を回してアドリブに使われるアレンジが多い。

70年代のスティービーワンダー特有の、
聴きやすいんだけど、かなり泥臭いファンキーなフィーリングを
バランス良くもった曲ですが、
そのファンキー要素を大きく作りだしているのが
冒頭のベースリフ。

このかかっこいいリフがこの曲の心臓部といっても過言ではありません!

なので、アドリブに入ると、
このリフの上でオープンソロを展開し、
リフを崩しつつ発展させ、最後はまたこのリフに戻ってくる
というようなアレンジでセッションされることが多いです。

構成自体はスムーズな盛り上がりを感じるABAC形式ですが、
この基本のリフのフィーリングを損なわずに、
管楽器のキメなどを使って、スムーズに展開しています!

この曲をセッションでプレイすると、
リズム隊やギター、鍵盤はもちろん、
管楽器なども飛び入りで混じって、全員でグルーヴし、
最後は見ている人も交じって会場全体で踊っている!!

そんな光景になることも珍しくない名曲です。

是非、ファンキーなこの曲をレパートリーに入れて、
セッションをガツンと盛り上げてみてくださいね。


【中級ジャムスタンダード】 just the two of us ジャストザトゥーオブアス

毎回ジャンルを超えたセッションのスタンダードナンバーをオススメするこのブログ。

今回は大人な雰囲気満載のR&Bナンバー
「ジャストザトゥーオブアス」を取り上げます!

ジャズ/フュージョンサックスプレイヤーのグローバーワシントンJrの作曲ですが、
どちらかというと歌い手のビルウィザースの代表曲の様な感じの強い曲でもあります。

なんにせよ、
ジャジーで、大人な落ち着いたR&Bフィーリングの中に、
ちょっと情熱的でブルージーなスパイスを振りかけたような絶妙な名スタンダードです!

この曲は何と言ってもそのしっとりとした大人な雰囲気が特徴なのですが、
セッション的な視点から特徴をまとめると、

1 コード進行がほぼ同じ循環の繰り返しのみ。
2 同じコード進行の上で、AメロとBサビが展開しているため、構成が簡単。
3 インタールード(間奏)として印象的なキメが必ずテーマ後と、各ソリストのソロ後に入る。


そう、お洒落で大人な雰囲気の割には、
コード進行がとってもシンプル。

AパートとBパートが合計5つのコードの組合せによる循環コードで
ずっとまわっています。

なので、楽器奏者はもちろん、
ボーカリストまで、テーマメロディを崩して歌ったり、フェイクを入れたりといった、
遊び心がふんだんに入れやすいという特徴があります。

また、その同じコード進行上でメロディだけ変わることでBパートに行くので、
バンド全体の盛り上がりというのも、
どちらかというと曲よりもメンバーのさじ加減に任せられている感が強く、
しっとりプレイする場合もあれば、熱くブルージーに行くこともできるという
柔軟性をもった名曲です。

また全体の構成としては、
AABBCといった感じで、各テーマとソロの終わりにCの感想が入ります!

この部分だけキメメロディと独特のコード進行がつくのですが、
これが一つのパンチになって、
ダラダラ行きがちな同じコード進行の繰り返しのアドリブをきちっとしめてくれます。

なので、しっかり決めれば、割と誰でもカッコよく終わりやすい曲でもあるのです!

このように、お洒落に大人なフィーリングを土台にしつつ、
様々な解釈が可能な、セッション向けとして最高のスタンダードナンバーです。


是非レパートリーに入れて、
セッションに新しいフィーリングを取り入れてみてくださいね。


【中級ジャムスタンダード】 feel like makin’ love フィールライクメイキンラブ

毎回ジャンルを超えたセッションのスタンダードナンバーをオススメしているこのブログ。

今回のオススメは「feel like makin’ love フィールライクメイキンラブ」

ロバータフラッグがオリジナルバージョンですが、
他にもマリーナショウのバージョンなども有名で、
それこそ世界中でカバーされているソウルクラシックです!

曲調はいわゆるソウル/R&Bな雰囲気で、
とても直訳できないタイトルからも想像できる通り、
メロウな名チューンです。

また、ロバータフラックはどちらかというと
起伏の少ない、落ち着いたバージョンで録音していますが、
実際のセッションではスロー~ミディアムの様々なテンポでプレイされます。

セッション的特徴をまとめると、

1 スローバラード~ミディアム16ビートまで多彩なグルーヴでプレイできる。
2 AB形式と全体の構成はシンプル。
3 最後にトリッキーなキメがあり、その後のブレイクがソリストのキメどころとなる!

先述のとおり、
いわゆるソウルなグルーヴといっても、
この曲は応用範囲が広く、様々なテンポでプレイされます。

静かにメロウに淡々とアドリブする人も入れば、
熱く、アップでプレイする人もいる。

ドラム&ベースのリズム隊にとっては、
腕前次第で様々なグルーヴが選べるおいしい曲といえるでしょう!

また、全体はAB形式とシンプルな構成なのですが、
鬼門はBの最後のキメ!

キメの後のブレイクが、セッションホストの持っている譜面によっては
1小節とる人と、2小節とる2バージョンがあって、
よく迷う部分です。

この曲をプレイする時には、
必ずメンバー全員でこのブレイクを1小節なのか2小節なのか
決めておくのがセオリーでしょう。

でも、このブレイクがしっかり決まれば、
逆にそのスペースはソリストにとって最高の見せ場!

ガンガン使って、かっこいいソウルセッションを演出してみてください。


セッションスタンダードとしても、
ヒットチューンとしても時代を超えて残り続ける名曲。

是非レパートリーにいれて、ソウルなフィーリングを楽しんでみてくださいね!


【中級ジャムスタンダード】 people get ready ピープルゲットレディ

毎回セッションでよくプレイされるスタンダードナンバーを
厳選してお送りしているこのブログ。

今回はバラードの名曲「people get ready ピープルゲットレディ」

ーティスメイフィールドの作曲ですが、

ご本人のソウルバラードバージョンはもちろん、
ロッドスチュワートとジェフベックによるロックバラードバージョンも有名。

こんなバラードの名曲ピープルゲットレディですが、
セッション的特徴をまとめると、

1 いわゆるロックバラードの典型的なスロー8ビートが基本グルーヴ。
2 ソウル/R&Bな感じでも、ロッカバラードな感じでもいけるので、
  わりと幅広いプレイヤーが一緒にセッションしても曲の良さが消えない強さがある。
3 コードが4つしか出てこなくて、基本循環コード進行!

このように、染みいるようなメロディの割には、
コード進行や構成はとてもシンプル。

ちょっとセッションなれした人なら、
十分初見で行けます。

が、こういうシンプルな曲こそ、
初心者と経験者には優しいが、
中級者に厳しいスタンダードナンバーの典型!

シンプルが故に、
初心者は取り組みやすく、経験者は様々なバリエーションを楽しめます。

が、ちょっと場慣れしてきた中級者には、
一辺倒で手癖だらけのつまらないアドリブになりやすい!

こういう曲は、しっかり歌のメロディを意識することが重要。

理論的な複雑さは全くない曲ですが、
その分素晴らしいメロディでその雰囲気を出しています。

この歌メロディをなぞるように、
そしてさらに発展させる気持ちで切々とソロをとり、
バッキングをするのが、一番ストレートにこの曲でセッションするコツでしょう。


是非セッションの雰囲気を変えるバラードのレパートリーとして、
この曲をプレイしてみてくださいね。


【中級ジャムスタンダード】 sunny サニー

毎回様々なジャンルのセッションスタンダードをオススメしているこのブログ。

今回はちょっと切なくお洒落にソウルの名曲をオススメします。

CMに使われたり、
ジェームズブラウンなど大物ミュージシャンに数多くカバーされたりなど、
それこそジャンルを超えて、国境を越えて親しまれている
スタンダードナンバー中のスタンダードです。

その名も「sunny サニー」!

この曲もセッションの世界だけではなく、
普通のヒットソングとしても有名なので、
聴けば「ああ!この曲か!」と思ってもらえる人が多いと思います。

CDレビュー的な解説はこのブログではお呼びでないので置いておきます。

セッション的視点から、この曲の特徴をまとめると、

1 ソウル/R&Bマナーのゆったりとした8ビートでプレイされるのが基本。
  でも、かなりファンクロックよりの早い8ビートでプレイされるのも、
  セッションの世界では意外とお約束。

2 コード進行は基本マイナーの4つのコードの循環が全て。
  また16小節1コーラス(一まとまり)で、
  最後のキメ部分で少しコードの変形があるだけなので、
  非常に覚えやすい!

3 という訳で、1コーラス16小節しかないので、
  構成という構成はなし!
  16小節一まとまりで一気に覚えられます!


という風に、コード進行も構成もシンプルの一言!

こんなにシンプルなのに、
曲全体の雰囲気やボーカルの持って生き方で
独特の哀愁を表現しているのが、名曲と呼ばれ、
今でも歌い継がれている理由なのかもしれません。

また、このシンプルさが故に、
セッションではアドリブの余地が非常に多く、
重宝されるスタンダードナンバーとなっています!

考えてみれば、
シンプルだけれども、その時代を代表するような味のある曲というのは、
年代や、洋の東西を問わず、ずっと残り続けていますね!

そして、そんな曲は
ヒットナンバーとしてだけではなく、
ジャムスタンダードとして残されていく…。

こんな法則があるような気がしますし、
もしそうだとすれば、この「サニー」は
間違いなくそんな法則に則った曲の一つでしょう!

様々なアレンジのバージョンがありますが、
色々チェックして、是非レパートリーに入れてみてくださいね。


【中級ジャムスタンダード】 sunny サニー

毎回様々なジャンルのセッションスタンダードをオススメしているこのブログ。

今回はちょっと切なくお洒落にソウルの名曲をオススメします。

CMに使われたり、
ジェームズブラウンなど大物ミュージシャンに数多くカバーされたりなど、
それこそジャンルを超えて、国境を越えて親しまれている
スタンダードナンバー中のスタンダードです。

その名も「sunny サニー」!

この曲もセッションの世界だけではなく、
普通のヒットソングとしても有名なので、
聴けば「ああ!この曲か!」と思ってもらえる人が多いと思います。

CDレビュー的な解説はこのブログではお呼びでないので置いておきます。

セッション的視点から、この曲の特徴をまとめると、

1 ソウル/R&Bマナーのゆったりとした8ビートでプレイされるのが基本。
  でも、かなりファンクロックよりの早い8ビートでプレイされるのも、
  セッションの世界では意外とお約束。

2 コード進行は基本マイナーの4つのコードの循環が全て。
  また16小節1コーラス(一まとまり)で、
  最後のキメ部分で少しコードの変形があるだけなので、
  非常に覚えやすい!

3 という訳で、1コーラス16小節しかないので、
  構成という構成はなし!
  16小節一まとまりで一気に覚えられます!


という風に、コード進行も構成もシンプルの一言!

こんなにシンプルなのに、
曲全体の雰囲気やボーカルの持って生き方で
独特の哀愁を表現しているのが、名曲と呼ばれ、
今でも歌い継がれている理由なのかもしれません。

また、このシンプルさが故に、
セッションではアドリブの余地が非常に多く、
重宝されるスタンダードナンバーとなっています!

考えてみれば、
シンプルだけれども、その時代を代表するような味のある曲というのは、
年代や、洋の東西を問わず、ずっと残り続けていますね!

そして、そんな曲は
ヒットナンバーとしてだけではなく、
ジャムスタンダードとして残されていく…。

こんな法則があるような気がしますし、
もしそうだとすれば、この「サニー」は
間違いなくそんな法則に則った曲の一つでしょう!

様々なアレンジのバージョンがありますが、
色々チェックして、是非レパートリーに入れてみてくださいね。


【中級ジャムスタンダード】 play that funky music プレイザットファンキーミュージック

毎回ジャムセッションの現場でよくプレイされるスタンダードナンバーを
ジャンルを飛び越えてオススメしているこのブログ。

今回はwhite cherryの
「play that funky music プレイザットファンキーミュージック」です!

ファンクの代名詞ともいえるこの曲。
日本でも大分昔にCMに使われて有名になりました。

一聴すると
まるでバリバリの黒人プレイヤーが
ゴリゴリのファンクを演奏しているように感じますが、
実はこの原曲は全て白人プレイヤーによって録音されています。

いろいろ興味深いエピソードのあるこの曲ですが、
このブログでは、いつも通りセッション的な視点から演奏解説していきます!

この曲のセッション的特徴をまとめると、

1 ファンキーなリフとファンクの16ビートグルーヴが基本
2 リフで押すAパート、手拍子だけになるBパート、
  少しコード進行とキメのあるCサビというABC形式。
3 アドリブはコード一発で延々とオープンに回される事がほとんど。


何と言っても、
これぞファンク!という感じの16ビートグルーヴが最大の特徴。

今でも、クラブなどに行くと、
DJ達がこぞってサンプリングしたりしているようです。

まさに踊るために生まれたような素晴らしいグルーヴです。

このグルーヴの上で、シンプルなコード進行が進んで行くわけですが、
基本ほぼコード一発!

Aパートはまさにコード進行がなく、
グルーヴのみで勝負していけるいさぎの良い曲です。

また、短い4小節のBパートがあるのですが、
そこはなんと、ドラムやベースなどのバッキング(伴奏)がストップして、
ハンドクラップいわゆる手拍子だけになり、そのうえでボーカルがメロディを歌う
特殊なアレンジが施されています!

このパートで、サビに向かう高揚感を演出し、
またセッションをしているプレイヤーたちはもちろん、
見ているオーディエンスも巻き込んでヒートアップするのがお約束!

そして、そのままCサビに突入していきます。

Cサビにきてはじめてコード進行が少しだけ出てくるのですが、
出てくるといっても2つだけ。
すぐに最後のかっこいいキメに入って大団円となります。

そしてソロは大抵の場合コード一発のオープンソロですので、
もう自由に暴れまくれます!

セッション的には、
まさにリズムで遊ぶためにあるような名曲です。


是非レパートリーにいれて、
会場全体が熱くなるセッションを展開してみてくださいね。


【中級ジャムスタンダード】 come together カムトゥゲザー

毎回ジャムスタンダードをセッション的視点からご紹介するこのブログ。

今回は世界一有名と言っても過言ではないバンド
ザビートルズの「カムトゥゲザー」を取り上げます!

ビートルズナンバーの中でも、
かなりの知名度を誇る渋くかっこいいロックナンバー。

独特の8ビートグルーヴとリフが特徴的な曲です。

この曲の特徴をセッション的視点からまとめると、

1 ABAC形式というちょっと変わった構成。
2 イントロのリフを中心にAパートが構成され、
  少しコード進行のあるBパート、コードかなり展開するCサビと
  曲全体の盛り上がりが素晴らしく、アドリブを載せやすい!
3 随所にバンド全体で止まる「ブレイク」アレンジが施されている。

というように、
ABAC形式の素晴らしい構成の展開をもった曲です。
この構成に沿って自然にアドリブをすれば、
自ずと盛り上がる、ソリスト御用達のロックナンバーです。

また、コードに展開があるとは言っても、
そこはシンプルが売りのロックスタンダード。

各パート3コード以内でできているので、
覚えるのも意外と簡単です。

また、BパートとCパートの最後は
バンド全体でバシッと止まる「ブレイク」というアレンジが施されています。

アドリブ中も必ずこのブレイクは採用されているので、
まずはしっかりこのブレイクを決められること、
そしてソリストはその間を狙って、盛り上がるフレーズを入れられることが、
この曲の一番のセッション的ポイントです。


ロックなビートにのって、
素晴らしい構成とブレイクを使って、
是非とも熱いアドリブセッションを楽しんでください!


【中級ジャムスタンダード】 superstition 迷信

毎回オススメのスタンダードナンバーを
セッション的視点から切り込んでご紹介しているこのブログ。

今回もスティービーワンダーの名曲をオススメします!

その曲の名は「superstition 迷信」

本家スティービーのファンクバージョンはもとより
ジェフベックの在籍したロックなBB&Aバージョンも有名。

この曲も沢山のプレイヤーにカバーされてきたし、
セッションの現場ではよく取り上げられる題材です。

この曲のセッション的特徴はというと、

1コード1発部分のAパートと4小節のサビ部分のBパートのAB形式と
 シンプルな構成になっている。
2ほぼコード一発なので、難しい事を考えずにアドリブできる。
3コードは一発だが、印象的な2つのリフで曲が展開している。

この曲はいわゆるファンキーなリズムが根底にあって、
さらにそんなファンキーさを演出する印象的なリフからスタートします!

そんなリフが2つ存在して、
そのリフの展開によって盛り上がりを作っています。

ですから、コードは一発ですが、
実際は2つのリフで展開している曲ともいえるでしょう。

さらに、短いけれども強烈なインパクトのあるサビに行って、
ひとくくりとなります。

実際のセッションでは、
ソリストが一発部分で好きなだけソロをとり、
いいころ合いでサインやアイコンタクトを出し、
バンド全員でBサビに突入してソロ交代!

というようにこの構成を柔軟に使うことが多いです。

シンプルな一発の割に、
しっかりサビがあって、バンド全体がコミュニケーションとれていないと、
その構成が活かせないので、
まさにセッション的なジャムスタンダードナンバーと言えるでしょう!

この曲でファンキーにそして、
熱いアドリブコミュニケーションを楽しんでくださいね。


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インストラクター

斉藤彰広
プロフィール


坂下春樹
プロフィール

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このブログについて

このブログはセッションサイト
FTJ schoolの企画です。